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沖縄県今帰仁町
1 今帰仁城跡
沖縄の城はグスクといわれて、多くの場合その発生過程から見て、宗教的な性格の強いものです。宗教といっても仏教、神道、キリスト、イスラムといった教義に基づくものではなく、自然信仰に近いものです。場内の各所に宗教儀礼を行った火の神、祭祀を司る根神(ノロ)たちの館、拝所、祭祀場所が点在しています。八重山・宮古・沖縄本島・奄美と連なる島々からなり、黒潮にのってアジア・中国・本土の間を島伝いに交易や文化をもたらしました。地理的条件からここは東西の文化の要としで情報発信基地として、重要な拠点でした。そのために薩摩の支配下にもおかれ、昭和初期より皇国思想高揚のために、ここに北山神社がおかれることになりましたが、戦争の激化で免れました。しかし、大鳥居だけが新たに建立されています。城跡は現在国指定重要有形民俗文化財になっております。
2 今帰仁歴史文化センター
歴史、村落共同体、生活と文化が展示されており、しかも意義のある企画展を毎回開いており、調査した日は丁度神々と人々がまじわり、生活を共にする島として、有名な古宇利島にまつわる企画展示会を開いておりました。その展示の仕方も単に見せるだけでなく、地域の人達の協力を得ながらの展示でした。今帰仁町の地域振興を兼ねて、集落や字といった共同体の中からテーマを探り出した企画、住民たちが自分たちの歴史を見出し、郷土に誇りに思う気持ちを持つ事が大切であると、仲原弘哲館長が語っていました。高学歴高齢化にともない、生涯学習やカルチャースクールが全国的に益々盛んになっている今、これからの文化施設のあり方を示唆するものでした。文化のバロメーターは何も今述べた文化施設があるからだけではなくて、従来の文化財が地域に根付き、今尚、活気を持っていることが、文化状況がよい土地と呼ばれます。
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